アデノウイルスとは
種々の病気の原因となります 院内で15分で診断がつきます
アデノウイルスはいろんな病気がおこってきます。強い感染性のウイルスです。俗称プール熱と言われます。
Ⅰ. 咽頭炎・滲出性扁桃炎 ( 1 ・ 2 ・ 3 ・ 4 ・ 5 ・ 7 型)
急に発熱し、のどの痛みや頭痛を訴えます。39 ℃以上の高熱(40℃を超えることも)が数日続きますが5日前後で解熱します。咳はひどくありません。咽頭・扁桃は発赤し、咽頭後壁にはリンパ濾胞の腫大、扁桃表面には白色の滲出物がしばしば認められます。同様の症状が化膿性扁桃腺炎などでもあるので鑑別が大切です。
Ⅱ.咽頭結膜熱 (主に 3 型、他に 4 ・ 7 ・ 11 型)
例年 6 月頃から増加し、 7 ~ 8 月に流行のピークがあります。発熱・のどの痛み、結膜炎が主症状です。
熱は、1日の間に 39 ℃~ 40 ℃の高熱と、 37 ~ 38 ℃前後の微熱の間を、上がったり下がったり が 3 ~ 5 日ほど続きます 。その間、頭痛、腹痛や下痢を伴うこともあります。しばしば、耳介前部および頸部のリンパ節が腫れます。
夏季に幼稚園や学校のプールの水を介して感染することも多いことから、俗に“ プール熱 ”とも呼ばれています。
Ⅲ .急性濾胞性結膜炎 ( 1 ・ 2 ・ 3 ・ 4 ・ 6 ・ 7 型)
眼の痛み、羞明、涙目、目やにを訴え、他覚的には濾胞性結膜炎があり、片眼あるいは両眼にみられます。
Ⅳ.流行性角結膜炎 ( 8 ・ 19 ・ 37 型) 極めて感染力が強い
結膜だけでなく角膜(黒目)の著明な炎症 、 頭痛、リンパ節炎、鼻水、咽頭炎、下痢、 眼の痛み、異物感、羞明、涙目、目やにを訴え、他覚的には濾胞性結膜炎があり、片眼あるいは両眼にみられます。結膜炎経過後に「点状表層角膜炎」を作ることが多いです。幼小児では「偽膜性結膜炎」になることがあります。
Ⅴ.急性胃腸炎 ( 31 ・ 40 ・ 41 型)
乳幼児期に多く、腹痛、嘔吐、下痢を伴います。発熱の程度は軽いです。腸管のリンパ濾胞が腫脹し、先進部となって腸重積を発症することがあります。
Ⅵ.出血性膀胱炎 ( 11 型)
突然の肉眼的血尿ではじまり、排尿時不快感や頻尿の症状が出現します。
これらの膀胱炎症状は 2 ~ 3 日で良くなり、尿検査での潜血も 2 週間以内に改善します。
Ⅶ.肺炎 ( 3 ・ 7 ・ 21 型)
だらだらと長引く発熱、咳、呼吸障害など重症になることがあり、時に致命的なこともあります。
重症化を防ぐ目的でステロイドの内服やパルス療法、γグロブリン療法が試みられています。
咽頭・扁桃は発赤し、咽頭後壁にはリンパ濾胞の腫大、扁桃表面には白色の滲出物がしばしば認められます。きわめてうつりやすいのでマスク、手洗いだけでなく手や顔をふくタオルなども別にしてください
極めて感染力が強い 結膜だけでなく角膜(黒目)の著明な炎症 、 頭痛、リンパ節炎、鼻水、咽頭炎、下痢、 眼の痛み、異物感、羞明、涙目、目やにを訴え、他覚的には濾胞性結膜炎があり、片眼あるいは両眼にみられます。結膜炎経過後に「点状表層角膜炎」を作ることが多いです。
幼小児では「偽膜性結膜炎」になることがあります。
流行性角結膜炎は、患者の目に触れた手、目脂や涙などの分泌物を介して感染します。
患者本人は、目に触れない、目に触った手は石鹸と流水でよく洗う、目脂 (目やに)はティッシュペーパーなどで拭いて捨てる等に注意し、周囲の人は、手を石鹸と流水でよく洗い、タオルなどを患者と共用しない等に注意しましょう。