中耳炎

症状イメージ

中耳炎ってどんな病気?
鼓膜のなかの中耳に炎症がおこる病気です

中耳炎は、鼓膜の奥にある「中耳」に炎症が起こる病気です。
三半規管の不調や聴力の低下を招くことがあるため、早急に治しておきたい病気であるといえます。
繰り返したり、病状が悪いまま放置すると 聴力低下を来すことがあります

どうして中耳炎になるの?
中耳炎の原因

多くの中耳炎は細菌の感染が原因となって起こります。
稀にウィルス感染が原因で中耳炎を発病することがあります。
中耳炎の原因となる細菌やウィルスは耳から侵入するのではなく、耳と内部で繋がっている鼻から侵入して感染症を引き起こすのです。
「耳に水が入ったままにしておくと中耳炎になる」というのは迷信  これでは中耳炎を起こりません。
ただ鼻水、鼻づまり、副鼻腔炎は中耳炎の原因になります

中耳炎って一つじゃないの?
中耳炎にはいろんな種類があります

①急性中耳炎
最も多いのは「急性中耳炎」で、風邪やインフルエンザなどから併発することがあります。

②滲出性中耳炎
滲出性中耳炎は、中耳に液体が溜まって鼓膜が外耳側に盛り上がるなどの症状が現れます。  これにより圧力がかかり強い痛みを伴うことがあります。

③真珠腫性中耳炎
「真珠腫性中耳炎」は、慢性化した中耳炎のために鼓膜周辺の組織が肉芽化して組織や内耳骨を破壊してしまうなどの症状が現れます。

中耳炎の症状は?
やはり耳が痛い
中耳炎の症状は、鼓膜の奥の中耳で感染症によっておこる炎症で発熱、耳の痛みです。
原因となった細菌によって発熱や頭痛や耳鳴りを起こすこともあります。
炎症を起こした中耳の組織から生じた膿の一種である「耳漏」が中耳に溜まることがあります。
耳漏は鼓膜に穴が開くと外耳から漏れ出ることがあるため「耳垂れ」とも言います。
鼓膜が充分に働かなくなるため一時的にきこえにくくなることもあります。
滲出性中耳炎は多量の耳漏が中耳内に滲み出ているのが特徴で、ときには耳の痛みを伴わない難聴を引き起こします。
聞こえないため学習障害や会話障害を起こすことも。

中耳炎の治療は?
耳の治療と鼻の治療の二種類があります。

①鼻からの治療
鼻から行う治療は、急性中耳炎の原因となる鼻炎の治療を目的として行われます。
急性中耳炎を引き起こす鼻炎は数日のうちに軽快することが多いものの、長引く場合抗生物質の投与が行なわれます。
対症療法として消炎剤や鎮痛剤、また抗アレルギー剤、点鼻薬が投与されます。

②耳からの治療
中耳炎は、鼓膜で隔たれた中耳で起こっているため外耳からの治療の際には鼓膜に小さな穴を開けて治療を行ないます。
耳漏や滲出液を排出するために鼓膜に管を設置する「鼓膜チューブ留置術」(外来で処置可能です)を行うこともあります。
治療のために空けた鼓膜の穴はほとんどの場合自然治癒しますが、まれに縫合手術が必要となることもあります。