右胸心のポイント

症状イメージ

心臓が体の右側にある病気
●右胸心はどんな病気か
文字どおり、心臓が体の右側にある状態です。心臓だけでなく全部の内臓が左右逆になっている全内臓逆位は、5000人に1人程度認められるといわれています。そのなかで、先天性心疾患を合併するのは5%程度です。  ほかに、心臓だけが左右逆になっているものや、無脾(むひ)(多脾(たひ))症候群に伴うもの、そして右肺の低形成などで心臓が右側に極端に寄ってしまったものなどがあります。  全先天性心疾患に占める右胸心の割合は2%程度です。

●右胸心の原因は?
原因は不明です。全内臓逆位については、いくつかの遺伝子異常との関連が知られています。

●の症状の現れ方
通常、右胸心のみでは症状はなく、合併する心奇形によります。

●右胸心の検査と診断
乳児健診、学校検診や、偶然の診察の機会に聴診で気づかれ、胸部X線検査で診断します。診断されたら合併奇形がないかどうか、心エコー(超音波)でチェックします。

●右胸心の治療
治療自体は、右胸心と合併しやすい心奇形、または内臓奇形がなければとくに治療の必要はありません。 内臓逆位には内臓奇形も伴いやすいので心エコーなどで注意深く観察することが大切です。