伝染性紅斑(リンゴ病)の特徴

伝染性紅斑(りんご病)について
「りんご病」という可愛らしい名前を聞いたことがあるかもしれませんね。正式には「伝染性紅斑(でんせんせいこうはん)」といい、頬がリンゴのように赤くなることからそう呼ばれています。ここでは、りんご病の原因や症状、注意点について分かりやすく解説します。
Q1. りんご病って、どんな病気?
- ほっぺが赤くなるのが特徴です お子さんの頬が、まるでリンゴのように赤くなるのが特徴的な病気です。特に5歳~9歳くらいのお子さんに多く見られます。
- 原因はウイルス感染です 「ヒトパルボウイルスB19」というウイルスに感染することで起こります。このウイルスは、血液を作る細胞に感染する性質を持っています。
- 主な合併症 関節の痛み(関節炎)や中耳炎、まれに脳炎などを起こすことがあります。
Q2. どんな症状が出ますか?
症状の現れ方は、お子さんと大人で少し違うことがあります。
【お子さんの場合】 ウイルスに感染してから10日~20日ほどの潜伏期間を経て、次のような症状が現れます。
- 風邪のような症状:まず、咳やのどの痛みなど、軽い風邪のような症状が出ることがあります。実はこの時期が、周りの人に最もウイルスをうつしやすい時期です。
- 頬の赤い発疹:その後、両方の頬に境界線がはっきりとした赤い発疹(りんごほっぺ)が現れます。
- 手足の発疹:続いて、腕や足にもレース編みや網目のような模様の赤い発疹が広がります。この発疹は、一度消えても日光に当たったり、お風呂に入ったりした後に再び現れることがあります。
【大人の場合】 大人が感染すると、お子さんのような特徴的な頬の赤みは出ないことが多く、診断が難しい場合があります。
- 手足の発疹
- 体のだるさ
- 関節の痛み(特に関節炎症状が強く出ることがあります)
これらの症状から、風疹など他の病気と間違われることも少なくありません。
Q3. 特に注意が必要なのはどんな人?
りんご病は多くの場合、自然に治る病気ですが、次のような方々は特に注意が必要です。
【妊娠中の方、またはそのご家族の方へ】 妊娠中にりんご病に感染すると、お腹の赤ちゃんにもウイルスが感染し、重い貧血や胎児のむくみ(胎児水腫)などを引き起こし、残念ながら流産や早産、死産に至る可能性も指摘されています。
- 周囲にりんご病が流行している場合は、特に注意しましょう。
- ご家族(特にお子さん)がりんご病にかかった場合は、妊婦さんにうつさないための配慮がとても大切です。
- 心配な場合は、すぐにかかりつけの産婦人科にご相談ください。
【血液の病気(慢性貧血など)をお持ちの方へ】 もともと貧血などの血液の病気がある方がりんご病にかかると、ウイルスの影響で貧血が急激に悪化し、重い症状を引き起こすことがあります。必ずかかりつけの医師に相談してください。
Q4. 診断と治療はどうするの?
- 診断について お子さんの場合は、特徴的な「りんごほっぺ」などの症状から診断がつくことがほとんどです。一方、大人の場合や診断がはっきりしない場合は、血液検査でウイルスそのものや、ウイルスに感染した証拠(抗体)を調べて確定診断を行います。
- 治療について りんご病に直接効く特効薬はありません。症状は数日のうちに自然に治まっていくため、基本的には安静にして回復を待ちます。関節の痛みなどがつらい場合は、症状を和らげるお薬(解熱鎮痛剤など)を使うことがあります。
Q5. 学校や園には行ってもいいの?
発疹が出たときには、感染力はほとんどありません。
りんご病は、インフルエンザなどと違って「出席停止」が義務付けられている病気ではありません。頬が赤くなるなどの特徴的な発疹が現れた時点では、周りの人にうつす心配はほとんどなくなっています。
ただし、体力が落ちている可能性もありますので、お子さんの体調をよく見て、無理のないように登校・登園を判断しましょう。
心配なことや、ここに書かれていない症状で気になることがあれば、いつでも当院にご相談ください。






