HbA1c(グリコヘモグロビン) 血糖値
直近1~2ヶ月の血糖状態を反映
赤血球の蛋白であるヘモグロビン(Hb)とブドウ糖が結合したものが糖化ヘモグロビンともいい、過去1~2ヶ月の血糖状態を把握できます
血糖値や尿糖値が検査前の食事や飲酒、時間によって変動するのに対し、HbA1cは影響されません。
院内で迅速検査できます。
HbA1c値 5.4%(NGSP値)未満 ふだんの血糖値が正常範囲内の人
HbA1c値 5.4-6.2%(NGSP値) 時々血糖値が高め(境界型)
HbA1c値 6.5%(NGSP値)以上 糖尿病
異常な場合に疑われる病気
高値…糖尿病、腎不全、異常ヘモグロビン血症など
低値…溶血性貧血、インスリノーマ(膵島線種)、肝硬変
糖尿病のコントロールとして
HbA1c値6.2未満 空腹時血糖 110未満 食後2時間130 【優】
HbA1c値6.2~6.9未満 空腹時血糖 140未満 食後2時間140~180未満 【良】
HbA1c値6.9~7.4未満 空腹時血糖 160未満 食後2時間 180~220未満 【不十分】
HbA1c値7.4~8.4未満 空腹時血糖 160未満 食後2時間 180~220未満 【不良】
HbA1c値 8.4以上 空腹時血糖160未満 食後2時間220以上 【不可】
糖尿病
血糖値が糖尿病型の場合、HbA1cが6.5%以上か、空腹時血糖126mg/、随時血糖が200mg/dl以上 または75gOGTT 120分後200mg/dl以上で糖尿病と診断されます。6.0~6.4%は糖尿病が否定できない値、5.6~5.9%が将来糖尿病発症高リスク群です。
腎不全
腎不全の場合にも、血液中の尿素窒素が50mg/dl上昇するとHbA1cの値が高くなります。
異常ヘモグロビン血症
糖尿病でも腎不全でもないのにHbA1cが高値の人は、異常ヘモグロビン血症の可能性があります。
低値の場合にも病気の疑いがあります。低血糖になるインスリノーマ(膵島線種)や、赤血球の縦妙が短くなる溶血性貧血、悪性貧血、異常ヘモグロビンなどが考えられます。
アスピリンの大量内服・慢性アルコール中毒でHbA1cが高くなります。
HbA1c値が高いとどうなる?
HbA1c値が10%(NGSP値)以上
きわめて合併症が進み 網膜剥離の進展率は5.5%の8倍HbA1c7.0の4倍
口渇により多飲となりほとんど夜間尿により中途覚醒が必須の状態です。
HbA1c値 が8%(NGSP値)以上
HbA1c値が8.0%以上 は合併症が進みやすい状態です。
とくにHbA1c値が8.4%(NGSP値)以上の状態を放っておくと、
5年程度で、末梢神経障害により両足のしびれ、足の感覚麻痺し、ひどいと痛みにかわります。7-10年程度で、網膜剥離により視力が低下、失明することもあります。このころからインポテンツ(勃起不全)なども併発するようになります。ただ病初期であればバイアグラなどの治療薬で改善はします。
10-13年程度で腎不全となり人工透析が必要になります。ネフローゼ症候群といって蛋白まで尿に漏れるようになると、腎臓の食事制限と糖尿病の食事制限両方が必要となり、食事制限、塩分制限が一層厳しくなりなにをたべていいのかわからないと言いたくなるほどの制限がかかります。
糖尿病で透析が開始となると余命がさらに短くなります。また他にも急に心筋梗塞や脳梗塞になったり、糖尿病性の神経障害で感覚がなくなりうっても痛みを感じず足が腐って(えそ)となり切断することもあります。
治療により血糖値やHbA1c値が下がれば、合併症発生率を下げることが出来ますが、治療開始が遅いとその後HbA1c値が下がっても合併症の進行を止められなくなることも。
HbA1c値 が7.0~7.9%(NGSP値)
HbA1c値が7.0~7.9%(NGSP値)の状態を放っておくと、多くの人が数年以内にHbA1c値が8%以上となるほど悪化します。HbA1c値7.4%以上の人は危険です。ちょっと食事を気をつけるなどで改善できるレベルではありません。HbA1c値 7.0~7.9%でも合併症(神経障害、網膜症、腎症)は(HbA1c値が8%以上のときほどの速度ではありませんが)進みます。
内科に毎月、眼科に年一回以上の通院をおすすめします。]
HbA1c値 が6.0~6.9%(NGSP値)
HbA1c値が6.0~6.9%(NGSP値)の状態で放置すると、 膵(すい)臓がインスリンを出す力が加齢と共に低下、重症糖尿病へと移行します。血糖値が高いほど膵臓に負担がかかりインスリン分泌能が加速度的低下します。この値では合併症の危険は少ないですが、油断すると悪化することもあり、毎月検査して一ヶ月ごとの血糖コントロールをチエックする事が大切です。 食事療法、運動療法、膵臓β細胞を守る薬など初めコントロールがつくように頑張りましょう。
HbA1c値 が5.4-5.9%(NGSP値)
食後の血糖値にまったく異常がない人のHbA1c値は5.3%(NGSP値)以下です。
HbA1c値が5.4-5.9%の状態を放っておくと、HbA1c値が6.0~6.9%となり本格的な糖尿病と診断される状態に発展することがあります。
ブドウ糖負荷試験(あまいシロップを飲んだ後に時間ごとに採血する)で現在の膵臓β細胞がインスリンを出す力を測定してみると良いでしょう。この時期から食事療法は開始すると糖尿病状態になることを防ぐことが出来ます。。管理栄養士による栄養指導だけでも受けることをお勧めします。1年に1回の検査もうけましょう。
糖尿病の治療は早いほど膵臓も体も守られる
少しでも軽いうち、早いうちに治療を開始すると、早ければ早いほどインスリンを出す力を守ることができ後で悪化しにくくなります。また合併症を予防できる可能性も高くなります。
早くからの治療は、通院の回数や薬の数を減らしたり通院がいらない体になることもあります。糖尿病と診断されHbA1c値が高い人も、より適切な治療をすることで、悪化を止めたり合併症を防ぐことが出来ます。






