百日咳

症状イメージ

百日咳は初期治療で咳が早く止まる
15歳以上の大人の百日咳が増えてます
三種混合( DPT )ワクチンの接種により減少してきました。
しかし、百日咳はかかっても終生免疫が得られず、予防接種のみで感染をふせげませ
ん。  ワクチンによる免疫効果は 5 ~ 10 年、近年、15 歳以上の百日咳患者が増加し
ています。
母体からの移行抗体は 1 ~ 2 ヶ月で消失するため、乳児期早期から感染の可能性が
あり、特に 6 ヶ月未満の乳児で は重症化しやすく注意が必要です。
カタル期初期(咳が出て4日以内)に抗生剤内服することで気管支粘膜のダメージを軽く
して咳を短期間にすることができます

百日咳ってどんな病気?
気管支粘膜に傷がつき咳が100日続く病気
百日咳菌という細菌が気管支粘膜などの気道粘膜に感染し発症します。
この菌が感染すると気道の粘膜が剥がれ炎症が起きて痰を吐き出せなくなったり、気管
支が過敏になり咳発作が誘発され、その咳がまた次の咳を誘発するという咳の重積化
が起こります。

百日咳の症状
①カタル期( 1 ~ 2 週間)
鼻汁、軽い咳嗽などで始まり、感冒と区別がつきません。
この時期に診断をつけるのが難しい病気です。
通常の咳止めは効果がありません。
この時期に適切な抗菌薬療法で、咳症状の軽減や短期消失に有用 です。

②痙咳期( 3 ~ 6 週間)
痰を伴わない乾いた特徴的な咳が激しくなります。
咳発作 は 夜間に多く 、粘稠な分泌物を吐き出すため、短い連続性の コンコンコンとい
うむせるような咳( スタッカート )を繰り 返します。
咳の終わりには、ヒューという笛のような音を伴 った長い息の吸い込み( ウープ )が聞
かれます。
激しい咳嗽 発作を繰り返すため、顔面が真っ赤になり、瞼が腫れたりします。
二次感染がなければ、 熱はなく聴診所見は正常 です。
6 ヶ月未満の乳児では息を吸い込む力が弱く、息の吸い込み音を伴わないことも。
2 ヶ月未満の児では無呼吸、チアノーゼ、けいれんや脳症で、死亡することもあります。
この期間は約 3 ~ 6 週間続きます。

③回復期( 6 週間以後)
咳は発作的ではなくなり、回数も減少します。
上気道感染などで再び特有な咳が聞かれることもあります。

ワクチン接種者は症状が違います
慢性咳嗽が主症状です。
やはり初期症状の時期に治療をすると短期の咳で改善します。
咳の平均持続日数が 2 ヶ月と長く、夜間咳き込んで眠れなかったり、咳が止まらず息
苦しいといった連発する咳嗽が特徴です。
百日咳と診断されることが少なく、人にうつす感染源となります。