食中毒
食中毒のポイント
食物についた細菌が原因の胃腸炎
●食物を食べてから早くて4時間、遅くて3~5日後 直後の嘔吐・腹痛は別の原因
サルモネラ菌、ビブリオ菌、ボツリヌス菌、キャンピロバクター菌、ブドウ球菌などが食物
について体の中に入り、胃腸炎が起こります。食べてからおなかが痛くなるまでの時間は
細菌によって異なります。早いもので4時間くらい、長いと3~5日後に出ることもあります
毒きのこや魚介類などの自然毒で起きる食中毒もあります。
食べて直後の下痢や吐き気、腹痛は食中毒ではないことがおおいです。また下痢を
伴わない食中毒もありません。
●下痢、嘔吐、発熱、腹痛などが、おもな症状
どの細菌が原因でも、下痢・嘔吐・発熱・腹痛がおもな症状です。便に血液が混じ
ることもあります。ボツリヌス菌による食中毒では、「ほおや目の下がピクピクする」
「声が出ない」「力が入らない」などの症状があらわれます。これは、ボツリヌス菌によっ
て、神経系がおかされるためです。
●感染源になりやすい食品など
①サルモネラ菌:おもな感染源は、汚染された水や食べ物(特に鶏卵、卵料理)
12-24時間後に発症する 高熱、頭痛、吐き気、腹痛、下痢、一週間で回復
②ビブリオ菌:塩分を好み、魚介類や塩漬けの食品が感染源。
8-12時間後に発症する 下痢、腹痛、嘔気、嘔吐、高熱、2-3日で回復する
③ボツリヌス菌:ハム、ソーセージ、缶詰、密封食品、辛子レンコン、いずし。
12-24時間後に発症し、致死率も高い、全身倦怠感、めまい、呼吸困難
吐き気、嘔気、頭痛
④キャンピロバクター菌:汚染された食肉(牛肉、豚肉、鶏肉)、ペット糞、井戸水
2-7日後に発症する 頭痛、下痢、腹痛、発熱
⑤ブドウ球菌:魚介類、肉の加工品、折り詰め弁当、シュークリーム、ケーキ。
1-5時間後に発症するが、1日で回復する 嘔気、嘔吐、下痢、腹痛
●赤ちゃんには、ハチミツは与えないように
赤ちゃんのボツリヌス菌食中毒の感染源として、ハチミツがよく知られています。赤
ちゃんには1歳をすぎるまで、ハチミツは与えないようにします。
●食品は、必ず加熱して調理
食中毒の予防は
(1)食品は必ず加熱する
(2)調理前に手を洗う
(3)調理器具を清潔にする という3点につきます。特に、細菌が繁殖しやすい夏場
は注意したいものです。