手足口病の特徴
頻度★★★
要点
①手足に発疹、口の中ののどちんこの周りに口内炎が
②食事がとれない・嘔吐・下痢などの合併は重症化
③高熱が続く、首を動かすと痛み、胸の痛みは危険信号
手・足・口に発疹が出る、夏かぜ
手足の水疱と口内炎ができる夏風邪の一種で、5~8月ぐらいに流行し、幼児に多く、潜伏期間は3~7日ぐらいです。手と足と口に水疱ができるのが病気の主な症状ですが、最初の1~2日の間に熱が出ることもあります。ただし、熱といっても、38℃の熱が出る子供は全体の30%ぐらいで、半分以上の子供は熱は出ません。
手のひら、足の裏、口の中に、米粒大の発疹
夏かぜの一種で、エンテロウイルス属のなかのコクサッキーA16 エンテロ71型ウイルスが原因です。
手のひら、足の裏、口の中、ときにはおしりやひざの裏に、米粒大の水疱ができます。手足口病と呼ばれるのは、このため。ただ手足だけでなく体幹、お腹中心に発疹がでてむしろ手足には少ないことも。また陰部に多発して痛みをともなう時もあります。
発症しても元気で、かゆみもありません
水疱には痛みやかゆみもない時と痛がゆい時があります。発症しても元気です。熱は出ないこともあり、出ても微熱程度です。 ただ、口の中に水疱ができて破れると、食べ物がしみて食欲が落ちます。ものが食べられなければ思いのほか重症化することも 髄膜炎、中耳炎なども合併することもあります。
食事はのどごしのいい、口当たりのよいものを
のどちんこのまわりに沢山口内炎ができるような病気 よだれを飲みこむのさえ痛いもの。食事は、牛乳やミルクが一番しみません。ただ下痢・嘔吐などの症状が強いときには糖質が高くて乳製品以外がいいかもしれません。胃腸炎を合併していないときにはアイスや冷たいカボチャのスープなどやわらかい、のどごしのよいものにします。おかゆやうどん、豆腐(醤油なし)、ゼリーなどは喜ばれそうです。
胃腸炎との合併は重症化
嘔吐下痢などの胃腸炎が合併すると、口の中の痛みと重なり一層食事がとれず 脱水 重症化しやすくなります。そのようなときには点滴などを行い早期回復をはかります。髄膜炎、心筋炎などが
合併することも。
学校にいつ登校可能か問題なんです
学校にいつからいけるかどうして問題になるの? それは病気の性質によります 口と便から長期間(口から1~2週間 便からは3~5週間)排菌されること 発疹前に排菌していること 病状が軽いことなどからです ただ発疹が全身にできている状態でインフルエンザなどの重感染を起こすと重症化することもありますので 本人のためにも発疹がかるくなり食欲が普通通りになった後の登園 登校が望ましいと思います