心室性期外収縮のポイント

症状イメージ

生まれたときから心室に穴があいている
●心室中隔欠損はどんな病気か
心室中隔欠損は、左右心室の間にある心室中隔に欠損孔(こう)が認められる病気です  血液の一部分が左心室から欠損孔を通り、右心室を通って肺に流れます。したがって、欠損孔を通る血液の分が肺に多く流れ、心臓に負担をかけます。この余分な血液が多いほど早く症状が現れ、治療が必要になります。  先天性心疾患のなかで最も多く、約20%を占めます。約20~60%に自然閉鎖が認められますが手術が必要となることがあります。

●心室中隔欠損の症状は
損孔が大きい場合には、新生児期よりミルクを飲む量が少なく、体重の増えが少なく、呼吸が荒く、汗が多いといった心不全症状が認められ、早期の治療が必要になります。中等度では前述した症状が徐々に認められますが、自然に欠損孔が閉じられていく場合には症状も軽くなっていきます。欠損孔が小さい場合には無症状で、心雑音のみが認められます。 欠損孔が大きいと左心室から右心室の方に流れ肺血管血圧が高くなり、最終的には右室肥大とアイゼンメンジャー症候群となります。欠損孔の小さい物は胸骨左縁に全収縮期雑音が聞こえるようになります。

●心室中隔欠損の検査と診断
診断は,診察(聴診)と胸部X線および心電図、心エコー検査によって確定できます。 欠損孔が大きい場合は,胸部X線にて心拡大および肺紋理増強がみられます。心電図では左室肥大または両室肥大,さらに左房肥大もみられる様になります。 欠損孔が小さい場合は,典型例では心電図,胸部X線ともに正常である。 カラードプラ法を用いた断層心エコー検査により、診断の確定とともに、欠損部位や欠損孔の大きさ、右室圧などの、今後の治療方針を決めるのに重要な情報を得ることができます。

●心室中隔欠損の治療は?
小さな筋性中隔欠損は生後数年以内に自然閉鎖をみます。小さな孔であればても治療が必要ないこともあります。 中程度の欠損孔では自然閉鎖する可能性は低く、心不全がある場合は,手術前に利尿薬,ジゴキシン,およびACE阻害薬が必要となります。短絡量が大量(肺体血流比?2:1)の場合は,生後数カ月までに手術し、手術死亡率は5%です。手術合併症には心室間短絡残存、右脚ブロック、完全心ブロック、心室性不整脈などがあります。 欠損孔の大きさにかかわらず全ての患者は心内膜炎の予防に細心の注意が必要である。